天然記念物ミヤコタナゴなど1600匹死ぬ さいたま水族館で火災

 
焼損の激しかったホシガメコーナー付近=埼玉県羽生市(県営さいたま水族館提供)

 12日未明に埼玉県羽生市三田ケ谷の県営さいたま水族館で発生した火事で、国の天然記念物の淡水魚ミヤコタナゴ245匹など26種、約1600匹が死んだことが13日、県の調査で判明した。同館は当面休館し、引き続き被害状況を調査する。

 県によると、死んだのはほかに国の希少生物のニッポンバラタナゴ232匹、県の魚のムサシトミヨ510匹、ホウシャカメ6匹、ホシガメ2匹など。同館では136種、約9300匹の生き物を飼育していた。

 県警羽生署などによると、この火事で鉄筋コンクリート2階建ての一部(約240平方メートル)が焼けた。11日午後10時ごろに職員が帰宅した際は異常がなく、侵入された形跡もないという。2階のバックヤードの被害が大きく、火事による熱と煙や、停電で水槽のポンプが止まったことなどが大量死の原因とみられている。1階のホシガメコーナーの電気ヒーター付近が激しく燃えており、同署が火元の可能性があるとみて詳しい出火原因を調べている。