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話題の「電動キックボード」を記者が体験! 日本の交通環境への適応がカギ (2/2ページ)

SankeiBiz編集部
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 「ラストワンマイル」を担う移動手段に

 同社によると、想定されるリスクについては、あらかじめ万全な安全対策を講じたという。例えば、交通量の多い幹線道路などは自主的に「走行禁止道路」に設定。渋谷周辺では、電動キックボードが国道246号に差し掛かるとアプリがアラートを発し、迂(う)回を促すようになっている。

 渋谷で始まった電動キックボードのシェアリングサービスは「ラストワンマイル」を担う新たなモビリティとして注目されている。ラストワンマイルとは、最寄り駅やバス停などの交通結節点から自宅までの最終区間のことだ。Luup広報担当の松本実沙音さんは「電車を利用するほどの距離ではないけれど歩くとちょっと遠い。そんな『ラストワンマイル』を解消する移動手段として利用を想定しています」と話す。自家用車や原付バイクなどからキックボードへのシフトが進めば、道路混雑緩和も期待できる。

 航続距離は1マイル(約1.6キロ)どころか、実にその28倍。1回の充電で走行できる距離は約45キロだ。電車と組み合わせて「駅から歩くのにちょっと遠い範囲」を移動する手段としては十分な航続距離を誇る。

 利用料も手ごろだ。最初の10分間は110円で、その後1分ごとに16.5円課金される。10分あれば単純計算で2.5キロ移動できる。都心部では数駅分に匹敵する距離だが、電車の初乗り運賃よりも安い。

 電動キックボード事業者で構成する「マイクロモビリティ推進協議会」の代表も務めるLuupの岡井大輝社長は「ほとんどの先進国が電動キックボードの法律上の位置づけを変えて対応しています。それはつまり日本も変える必要があるということです。新しい適切な枠組みを見つけることもこの実証実験の目的に含まれています」と語った。

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