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脱臭除菌で激突…パナソニックVSシャープ 鉄道や自動車へ販売合戦 (1/2ページ)

 パナソニックとシャープが、鉄道会社や自動車メーカー向けに除菌や脱臭効果をうたった微粒子イオンの発生装置販売でしのぎを削っている。近年は健康志向の高まりを背景に移動空間の快適性を求める需要が増えているといい、電機大手のライバル同士による販売合戦がますます加熱しそうだ。(林佳代子)

電車にプレミアムな空気

 大阪・淀屋橋駅-京都・出町柳駅間を運行する京阪電気鉄道の有料特別車両「プレミアムカー」。3列のリクライニングシートでゆったりとくつろげることを売りにした車内では8月から、パナソニックなどが開発した微粒子イオン「ナノイーX」の発生装置が設置され始めた。

 ナノイーXは、同社が展開してきた「ナノイー」を改良してイオンの発生量を10倍に増やし、除菌や脱臭の効果を高めた技術。平成28年から自社のエアコンなどに搭載してきたが、外部への納入はこれが初めてだ。

 プレミアムカーにはすでにナノイーの発生装置が納入されていたものの、京阪電鉄は「目に見えない部分での快適性を追求したい」(担当者)とし、全10車両でより高性能なナノイーXへの置き換えを決めた。来年度に運行を始める新型のプレミアムカーの車両にも導入する計画だ。

日産、トヨタ、ジャガー、ななつ星にも

 空気清浄機などに搭載されるイオン発生技術は、空調世界最大手のダイキン工業なども開発している。だが、鉄道会社などへの外販は、パナソニックの「ナノイー」とシャープの「プラズマクラスター」の“2強”態勢が続く。

 先陣を切ったのはシャープだ。12年にプラズマクラスターを搭載した空気清浄機を発売すると、間もなく他社展開をスタート。当初はホテルやエレベーターなど住空間をターゲットにしていたが、その後は移動空間にも販路を広げた。

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