一方、ウナギの資源回復に向けた動きもある。流通大手のイオンは、ウナギの稚魚の捕獲や流通経路が不透明との批判を受け、2023年までに生産・流通履歴が確認できるウナギに限って販売する仕組みをつくる。同時に環境保護団体と協力し、インドネシア産のビカーラ種ウナギを現地で養殖することを進めていく。
全国内水面漁場管理委員会連合会と全国内水面漁業協同組合連合会の業界2団体は3日、水産庁の長谷成人長官に対し、全国の河川で産卵のため海に向かう「下りウナギ」の保護に取り組む共同決議を報告した。採捕制限やウナギのすみかを作る取り組みを進める。(平尾孝、米沢文)
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■外食や流通のウナギの取り扱い
ロイヤルホスト/国産ウナギの調達が間に合わず、持ち帰り限定のうな重を取りやめ
天丼てんや/旬のトッピングとして販売していたウナギの天ぷらを取りやめ
大戸屋/今春1999円で提供したうな重を6月下旬から2500円に値上げ
夢庵/鹿児島県産のウナギを確保。質を高めて価格を500円高く設定
イオン/2023年までに生産・流通の履歴が確認できるウナギのみを扱う
らでぃっしゅぼーや/ウナギの代替で「さんまの蒲焼」「たんかく牛ランプステーキ」などを提案