ウナギ、販売中止や値上げ 稚魚不漁、対策急ピッチ (1/2ページ)

イオンはインドネシア産のビカーラ種ウナギのかば焼きを販売へ
イオンはインドネシア産のビカーラ種ウナギのかば焼きを販売へ【拡大】

 絶滅危惧種のニホンウナギの稚魚が歴史的不漁となる中、需要が高まる「土用の丑の日」商戦を前に、外食、流通業界で販売取りやめや値上げが相次いでいる。一方、伝統的な日本の食文化を守るため、ウナギ資源回復を進める動きもある。

 ロイヤルホールディングス(HD)傘下のファミリーレストラン「ロイヤルホスト」、天丼チェーン「天丼てんや」は、十分なウナギの量を確保できないとして、商品の販売中止を決めた。

 大戸屋HDの定食チェーン「大戸屋」は、うな重を約500円値上げした。広報担当者は「今年は販売できたが、来年も継続するとは断言できない」と、調達の厳しさを説明する。

 そこで、稚魚不足を補おうとする工夫が始まっている。日本養鰻漁業協同組合連合会(静岡県)は今春から、養殖期間を約1年半から半年程度伸ばし、通常の大きさの2倍に育てることを呼び掛けている。食べられる部分を増やし、価格高騰を抑えるのが狙い。昔ながらの規格にこだわる全国のかば焼き業者に、大きなウナギへの理解を求めている。

続きを読む