スマートフォンや従来型携帯電話(ガラケー)など中古携帯電話の買い取り・販売を専門に手がける携帯市場が、ガラケー利用者向けサービスを拡充している。5月18日には「ガラケー商品開発研究所」を設立し、利用者の課題解決に向けたサービス開発などに取り組む。今月9日には利用者向けイベントを開催する。利用者目線でサービスを提供する粟津浜一社長に現状と今後の展開などを聞いた。
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--創業から9年目に入った
「現在は中古携帯電話の仕入れ先を代理店から法人にシフトしている移行期。2016年は7対3で代理店が多かったが、17年は4対6で法人が勝った。会社から貸与される携帯電話の切り替え時期にあわせて買い取っている。こうした機会は頻繁にあり、法人からの買い取りだけでなく販売も増やしていく」
--ガラケー利用台数は
「約3000万台といわれる。通話や操作のしやすさなど使い慣れたガラケーへの愛着に加え、スマホはインターネット接続されており個人情報流出が怖いという人も少なくない。需要があるためガラケー専門店『携帯市場 神田本店』を東京・神田に17年11月に開設した。ガラケーに特化した店舗は他にない。ガラケー人気が衰えないのは、スマホとは代替関係ではなく、全く違うものととらえられているからだ」
--どんな人が購入しているのか
「20~30代はスマホとの2台持ちとして購入しているほか、シニアの買い替え利用も増えている。新しい機能や操作を覚えるのは大変で負担が大きいからで、子供や孫がプレゼントとして購入していくこともある。今では販売の6割がガラケー。懐かしさや思い出として買う人もいる。それだけガラケーには魅力があるということだ」