【広報エキスパート】中外製薬 グローバルなリスク管理体制を (1/2ページ)


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 □中外製薬 参与 広報IR部長・内田誠彦氏

 --ロシュとの提携から15年がたちました

 世界有数の製薬会社であるスイスのロシュと戦略的アライアンスをスタートしたのが2002年。ロシュ・グループの一員でありながら、上場企業として自主経営を続けるという、非常にユニークなビジネスモデルが誕生しました。前例のないアライアンスに不安の声も耳にしましたが、今では売上収益、営業利益はいずれも3倍以上になるなど、確たる成長を遂げています。

 --今月、薬価(公定価格)が改定されました

 ジェネリック医薬品(後発品)が普及している医薬品は大幅な引き下げの対象になるので、こうした製品への依存度が高い企業には厳しい局面が続きます。幸い、当社はロシュ・グループ全体で年間約1兆円の研究開発費の成果が新薬として継続的に製品ポートフォリオに入ってきます。

 この安定的な収益基盤を背景に、自社の研究開発活動では、よりチャレンジングなプロジェクトに資源を集中投入できます。こうした中外製薬のビジネスモデル、イノベーションを全力で追求する姿勢を発信することが広報IR部の使命です。

 --テレビCMではそんな姿勢を表現しています

 今年から放映している「未来人からのバイオメッセージ」森篇では、当社が強みを持つ創薬技術のうち、バイオテクノロジーをテーマとしました。未来から来た女性が、バイオで実現する“ワクワクする未来”を語ります。オーダーメードの薬や病気の事前予測などに触れ、「バイオでしか、行けない未来がある。」と結んでいます。当社の強みを広く一般の方に伝えるとともに、医療や人々の健康に大きく貢献しうるバイオの力でより良い未来を実現したいという思いを込めました。視聴者には大きなインパクトを与えたようです。

中期経営計画「IBI 18」の最終年度に