業績悪化が続く大塚家具が2月8日、都内で決算説明会を開いた。2017年12月期決算は2期連続の大幅赤字で、15年12月期に約110億円あった現預金は約18億円にまで減少した。(東京商工リサーチ特別レポート)
◆旗艦店の有明でも来店客数下げ止まらず
大塚久美子社長は「ブランドイメージが揺れ動いたが、営業利益は17年上期がボトム(底)」と改善を強調。18年12月期は「旺盛なホテル新築などでコントラクト(建装)部門がさらに伸びる。家賃の減少など固定費の圧縮から営業黒字を見込んでいる」と強気の見通しを示した。
やや緊張気味に語り始めた大塚社長も、今期の黒字化を説明した場面では笑顔もみられた。
17年12月期は、売上高410億798万円(前年比11.3%減)だった。旗艦店の有明や大阪の大型店で来店客数が下げ止まらなかった。また、まとめ買いから単品買いへの流れが加速したことや小商圏化、EC(電子商取引)の台頭に加え、秋の週末に襲来した2度の台風も響いたという。
利益は賃借料などの抑制で販管費を圧縮したが、減収により営業損失は51億3659万円で前期の45億9756万円の赤字から拡大した。また、店舗規模の最適化を進めたことで事業構造改善引当金16億9004万円の特別損失が発生し、当期最終損失は72億5993万円に膨らんだ。