国際障害者デーの3日、日本財団は、聴覚障害者向けに提供している電話リレーサービスを活用した公衆電話「手話フォン」を羽田空港に設置した。国内初で、本年度中に乗降客の多い成田など4空港で設置を目指す。
リレーサービスは、聴覚障害者がパソコンやスマートフォンなどを使い、オペレーターを介して手話で会話できる仕組みで、財団が平成25年から提供。手話フォンは、2つある国内線旅客ターミナルの2階出発ロビーに設置され、毎日午前8時から午後9時まで無料で利用できる。
同日開かれた式典で全日本ろうあ連盟の長谷川芳弘副理事長が、6月に愛知県沖で聴覚障害者4人が乗ったボートが転覆し、リレーサービスを利用し救助された事例を紹介。「私たちにとって情報にアクセスすることは、社会に参加するだけでなく、命もつながる大事なことだ」と訴えた。