JALの「工場見学」は予約が取れないほど人気!? 国内無料観光スポット1位に

 日本航空が羽田空港の格納庫で約60年続けている「工場見学」が、予約を入れるのも難しいほどの人気を集めている。受け付け開始は希望日の半年前だが、すぐいっぱいに。大手旅行サイトの国内無料観光スポットランキングで1位となり、日航は見学枠の拡大を検討する。

 日航の工場見学は、整備作業を間近で見られるだけでなく、旅客機が飛ぶ仕組みを学べる航空教室や、乗務員の制服が試着できたり、駐機場の誘導係(マーシャラー)を体験できたりする。格納庫は滑走路の近くにあり、実際の離着陸を間近に見られるのも魅力だ。

 案内役はパイロットや客室乗務員、整備士などの経験者で、実体験や裏話も交え説明してもらえる。全て無料。1日に4回開かれ、計約400人を受け入れる。

 日航によると、1951年の会社設立後間もない50年代中ごろに始まった。2009年度は6万4000人だった見学者は、15年度は約12万人とほぼ倍にまで増えた。

 大手旅行サイト「トリップアドバイザー」が、体験者の口コミを基に選ぶ16年の国内無料観光スポットで1位を受賞。これを記念し、17年のゴールデンウイーク期間中に夕方のコースを新設、受け入れ枠を1日50人増やす。今後、夕方コースの常設を含め、時間帯の拡大を検討する。日航の広報担当者は「直前のキャンセルで枠が空くこともある。普段見聞きできない空の世界をぜひ味わって」と話している。

 予約受け付けは日航のホームページで。安全上の理由から小学生以上が対象となっている。全日本空輸も同様の見学を無料で受け付けている。