そのため国や自治体、経済界でつくる「関西3空港懇談会」は、神戸空港に厳しい規制を設けた。
24時間運用可能な海上空港でありながら、離着陸は午前7時から午後10時までとし、国際線は就航できず、国内線のみ1日往復30便に制限された。
アジアのハブ空港と期待されて開港したものの、利用が低迷していた関空に配慮したのである。
神戸空港は2006年に開港したが、利用者数は翌年の297万人をピークに伸び悩み、その後は年間300万人を見込んだ神戸市の需要予測の6割程度にとどまった。
3000億円以上を投じた総事業費の償却ができず、負債が膨らむ一方の事態に、神戸市はついに滑走路やターミナル施設などの運営権売却に踏み切った。