今回、両社が資本提携まで踏み込むのは、環境対応車や自動運転の開発競争が世界的に激化する中で、生き残りに向け、関係強化が欠かせないと判断したためだ。マツダの小飼雅道社長は昨年11月、産経新聞などの取材に対し、トヨタと資本提携に踏み込むことは「現時点で考えていない」と説明していた。ただ、マツダの研究開発費は29年3月期で1269億円と、トヨタの8分の1に過ぎず、開発競争に乗り遅れないためには、資本面の結びつきが必要との判断に傾いた。
トヨタとマツダの資本提携により、世界の自動車業界は、トヨタと独フォルクスワーゲン(VW)、仏ルノー・日産自動車連合、米ゼネラル・モーターズ(GM)の4陣営への集約が一段と進むことになる。