読み違い
スマホアプリの収益構造は、ゲーム機を販売する事業と大きく異なる。利用者は無料で入手(ダウンロード)でき、ゲームの進み具合に応じて料金を支払う。ダウンロード数と収益は必ずしも連動しない。どの段階で、いくらの料金を設定するかがビジネスの肝だ。
スマホアプリは、浮き沈みが激しい世界で、任天堂はまだ新参者。新たな手法で利用者の反応を探っている段階といえる。
例えば「スーパーマリオラン」はダウンロード無料で、あるレベルから先に進めるには1200円が必要になる仕組み。スマホアプリとしては高いが支払いは1回だけで、小刻みに課金する多くのゲームとは異なる。
現在、累計1億5千万程度のダウンロード数があるとみられる。ただ、当初の目標ほど収益にはつなげられていないようだ。任天堂は当初、利用者の2桁%以上が課金に応じると見込んでいたが「残念ながら届いていない」(君島社長)。
一方「ファイアーエムブレム」では、ゲーム内で有料アイテムを購入しながら進める一般的な方式を採用。任天堂によると、ダウンロード数はスーパーマリオランの10分の1にも満たないが、売上高はファイアーエムブレムの方が上だという。