ポリゴン・ピクチュアズ取締役の守屋秀樹さん(左)とNetflixのジュリアン・ライハンさん【拡大】
近年は、ボリウッドと呼ばれるインドのコメディ映画でも、ドルビーアトモスのような音響で映画が作られているが、日本は音響への意識が希薄だという。「BLAME!」を始めとした“アニメーションの音響革命”を積み重ねていくことで、映像だけでなく音響でも世界で勝負できる作品が生まれてくる可能性が開けてくる。
「BLAME!」では一方で、映像配信のNetflixでも公開と同時にオンラインストリーミング配信がスタート。映画館で稼ぎ、それからブルーレイなどのパッケージ販売、そしてテレビ放送といった段階を踏んで展開されることが多かった映画が、劇場とネットで同時展開されることは珍しい。これには、「BLAME!」の製作にあたってNetflixが関わっていることが背景にある。
「Netflixのサポートがなければ作れなかった映画です」と話すのは、ポリゴン・ピクチュアズ取締役の守屋秀樹氏。「ポリゴン・ピクチュアズで作った『シドニアの騎士』を展開する時、当時は世界50カ国くらいでやっていて、アメリカでも頭角を現していたNetflixにダメ元で行ったら、ポリゴンなら良いと買ってくれました」。続く「亜人」でも組んだNetflixに「BLAME!」の話を持っていったところ、「二つ返事でOKを頂けました」。