トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」が、ドイツの“御三家”にいよいよ宣戦布告-。
品質という従来の強みに加え、ひと目でそれと分かる存在感のあるデザイン性を加味したクーペ「LC」で、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディに真っ向挑戦状を投げつけた。“キャラ立ち”の先鞭(せんべん)をつけたLCを皮切りに、他のレクサス車種の個性化も続々と図り、真の「日の丸プレミアム」を目指すが、ブランド改革は道半ばで、ドイツ御三家の背中はなお遠いままだ。
試作車が評判呼ぶ
「レクサスの新しい時代の始まりを象徴するモデル。人々を移動させるだけでなく五感も動かす車だ」
レクサスブランドを担当するトヨタの福市得雄専務役員は3月16日、東京都内で開かれたLCの発表会でレクサスブランドが新たな段階に入ったと強調した。
そう言い切るのには、レクサスブランドを次のステージに導くべく「変革への挑戦」に取り組んできたとの自負がある。実際、LCでは従来のレクサスモデルとは異なる開発過程をたどり、従来のどのレクサスモデルにも当てはまらないデザインを採用したという。