実際に香りと味がしっかりしたクラフトビールの試飲を続けると、筆者の味覚はさらに麻痺し、途中で一般的なラガービールを飲んだら水のように感じるほどだった。
筆者「“辛口”のイメージに近いのは『ペールエール』でした」
社長「『ペールエール』に近いならうちの得意分野ですよ」
筆者「もう少し“もったり”させることはできますか?」
社長「もったりさせていいの!? “辛口”のコンセプトは!? 逆方向の味になりますよ!?」
まずい。筆者の味オンチのせいで企画倒れになりそうだ。でも、めげないっ!
筆者「“もったり”というか、なんというか…クラフトビールを口に含んだ時の、あの“濃い”感じというか…」
出口さん「コク味?」
筆者「それです!」
金澤さん「それならIPA(インディア・ペールエール)ですね」
どうやら筆者のイメージに重なるのは、ホップをふんだんに使った苦味のある『IPA』というビールの種類らしく、しかも伊勢角屋麦酒にとっては“十八番”の分野だそう。こうなればしめたもの。アルコール度数と色を決めて会議は無事終わった。
最後まで鈴木社長には「本当にこのレシピでいいの?(笑)」と聞かれたが、すでに“酒豪女子”の脳内では完璧な辛口ビールの味が再現されている。この記事をお読みのあなたもきっと気に入るはずだ。次回更新では本格始動、いよいよ「仕込み」の工程に入るぞ!
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この連載では、盛況のクラフトビール業界で注目を集める伊勢角屋麦酒の秘密に迫る。自称“酒豪女子”の記者が実際にビール造りに挑戦。3カ月かけて商品企画から販売まで取り組んだ。次回更新は5月15日(月)予定。(SankeiBiz 久住梨子)
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