加えて、現在は発送元と送り先の設定エリアを関東や関西などのブロック別に分けて料金を設定しているが、法人向けではこれを都道府県別のきめ細かな料金設定に見直す。年末年始などの繁忙期には割増料金も求めていく。
一方、従業員の働き方改革については、正社員の労働時間の年間目標を引き下げる方針を固めた。このほか、時間帯指定サービスのうち「正午~午後2時」を廃止して従業員が昼食休憩を取りやすくする。夜の配送時間は「午後8~9時」を「午後7~9時」に広げて配送時間に余裕を設けるほか、将来的には配達終了時間の繰り上げを検討する。
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【用語解説】ヤマト運輸の宅配運賃
同じ地域を発着地とし縦、横、高さの合計が60センチ以内、重さ2キロまでの場合は定価756円。荷物が大きくなったり、宛先が遠くなったりするほど運賃が上がる。生鮮食品などを保冷状態で運ぶクール便や夕方までに預かった荷物を翌朝に届けるタイムサービスには割増運賃が必要。午前中から夜間まで細かく分かれている時間帯指定や再配達は無料。ヤマトの宅配便取り扱い個数は2016年4月から17年2月までの累計で17億個を超え、17年3月期は過去最高を更新するのが確実だ。