アサヒビールは6日、平成29年の事業方針説明会を開き、平野伸一社長が主力「スーパードライ」の海外販売について、「将来的な目標として、(昨年実績比で約5倍にあたる)5千万ケース(1ケースは大瓶20本換算)に増やしたい」と述べた。国内のビール市場が縮小するなか、海外展開を強化する方針だ。
平野社長はオーストラリアや香港、韓国など「アジア・オセアニア地区を中心に増やしたい」と語った。欧州でも平成30年以降にスーパードライを現地生産し、現在の2倍にあたる年間200万ケースに拡大する計画を打ち出している。
一方、同日発表した29年の国内販売計画では、スーパードライが前年比0・5%増の1億50万ケース。節約志向に伴い家で飲む人が増えているため、「缶を中心に増やしていく」(平野社長)考えだ。発泡酒や第3のビールも含めたビール類全体の販売計画は、0・4%増の1億6200万ケース。