人間が行っていた測量をドローンに肩代わりさせ、2人で約2週間かかっていた作業期間を1日に短縮。実際の工事では、油圧ショベルのGPSデータとドローンの測量データを組み合わせることで、どの部分をどれだけ掘ればいいかがひと目で分かる。油圧ショベルには自動掘削機能も搭載され、大まかに掘った後なら熟練者の手を借りなくてもプラスマイナス3センチの誤差で掘ることができる。
日本建設業連合会によると、25年には350万人の労働需要に対し、130万人の不足が生じる見通し。コマツでは、スマートコンストラクションが、人手不足解消の大きな助けになるとみている。
もともとドイツが「インダストリー4.0」を打ち出し、第4次産業革命の先陣を切った背景には、製造に従事する人口の減少があった。ドイツ以上に深刻な人手不足に直面し、課題先進国といわれる日本でも、革命が起きる可能性は十分にある。
コマツの大橋徹二社長は「課題先進国といわれるなか、日本企業もIoT活用で競争力を高めようと本気になっている」と話し、サービスの普及に意欲をみせる。(井田通人)