トヨタ、17年の世界販売1020万台に 新車投入で4年連続大台超え

 トヨタ自動車は15日、2017年のグループの世界販売(ダイハツ工業と日野自動車を含む)を16年比1%増の1020万台とする計画を発表した。実現すれば4年連続で1000万台の大台超えになる見込み。最大市場の中国が今年中に小型車減税を打ち切るなど懸念材料はあるが、アジア市場の回復や新車投入で高水準の販売を維持する。

 トヨタ本体(レクサス含む)の販売は1%増の926万台と過去最高を見込む。16年は新興国市場の低迷などで前年比0.3%減の916万台と横ばいにとどまる見通しだが、需要が拡大するスポーツ用多目的車(SUV)市場に新型車「C-HR」などを投入して回復を目指す。

 グループの世界販売は15年まで4年連続で首位を守っていた。

 だが、16年1~10月は軽自動車の不振などで前年同期比0.1%減の約835万台となり、同様に年間1000万台規模を売る独フォルクスワーゲンに13万台超の差を付けられている。

 17年は軽の回復や新型車投入などで巻き返しを図り、14年に記録した過去最高の1023万台に迫る水準を計画する。

 一方、17年の世界生産は1%増の約1037万台と過去最高を計画する。国内生産が3%増の約417万台と増えるほか、海外生産も横ばいの620万台となる見通しだ。