株主らに向けて挨拶する、取締役就任が承認されたカルロス・ゴーン氏。プレスルームのモニターから=14日、千葉市美浜区の幕張メッセ(荻窪佳撮影)【拡大】
燃費不正問題に揺れた三菱自動車は14日、新しい経営体制を決めるための臨時株主総会を千葉市の幕張メッセで開催した。総会では日産自動車のカルロス・ゴーン社長や三菱自動車の益子修会長兼社長ら11人の取締役の選任議案が可決された。
三菱自動車は総会後の取締役会で、ゴーン氏が会長に就任し、益子氏が社長として留任する人事を決定。日産やフランス大手ルノーのトップも兼務するゴーン氏が陣頭指揮をとり、三菱自動車の経営再生を進める。
総会で益子氏は燃費不正に関し「多大な迷惑と心配を掛け、誠に申し訳ございません」と謝罪。今後は日産との提携効果で「収益力をV字回復させる」と強調した。ゴーン氏は「会社を黒字化し、持続可能な成長軌道に乗せる。これまでの経験から成功に導く自信がある」と決意を語った。
新体制では、これまで2人いた三菱自動車の生え抜きの取締役がゼロとなる。不正を繰り返す企業体質を改革するため、外部人材による監督機能を強化する。