楽天が、電子マネー「楽天Edy(エディ)」カードの入金や残金確認をスマートフォンで行えるシステムを開発したことが4日、分かった。これまではエディカードの入金などはコンビニエンスストアのレジか、専用機器でしかできなかった。利便性を大きく向上させることでエディに連携したポイントによる楽天の各種サービスの利用増を図る。カード式の電子マネーで、スマホで入金などが可能な仕組みは楽天エディが初めてという。
システムの利用方法は、スマホに専用アプリをインストールし、NFC(近距離無線通信)機能を使ってエディカードにかざすと、カードの残額が表示される。また、アプリに登録したクレジットカードなどを使うと入金もできる。
システム対応のスマホは、中国の華為技術(ファーウェイ)の「P9」など、楽天などの格安販売業者が販売しているものを中心に、ソフトバンクのスマホも含めて9機種。今後は対応機種を拡充する。
カード式電子マネーには、イオンの「WAON(ワオン)」やセブン&アイ・ホールディングスの「nanaco(ナナコ)」などがあるが、エディはナナコやワオンより前の2001年からサービスを開始している。このため累計発行枚数がカード式と携帯電話のアプリを合わせて約1億枚と他の電子マネーのほぼ2倍だ。
しかし、近年ではワオンやナナコの決済額が増加している。楽天は新システムにより、カード式エディ利用者の決済額の増加を図る。また、エディで支払うとたまる楽天ポイントで利用できる楽天の各サービスの利用促進にもつなげる考えだ。