ドイツ大衆紙ビルト日曜版は6日、同国自動車大手フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車ブランド・アウディが、車両の二酸化炭素(CO2)排出量を当局による試験中に実際よりも少なく見せかける不正を行っていた疑いがあると報じた。入手した社内議事録の内容から判明したと伝えた。
アウディを含むVWグループは昨年9月、ディーゼルエンジン車の排ガス中の窒素酸化物(NOx)排出量を巡る不正が発覚したばかり。CO2排出量の不正疑惑はディーゼル車だけでなくガソリン車にも及び、アウディにとって大きな打撃となる可能性がある。
ビルトによると、アウディの車両は検査のために試験施設を走行中か、実際に路上を走行しているのかをハンドル操作の有無で見分けるソフトウエアを搭載。試験中はエンジンの回転数が抑制されてCO2排出量が抑えられるが、路上走行中は回転数が上がり排出量が増える仕組みになっている。