国際エネルギー機関(IEA)によると、2015年末、世界各国の電気自動車(EV)普及台数は初めて100万台を超え、126万台に達した。前年比2倍近くの急増ぶりだ。
日本企業では、日産自動車、三菱自動車、富士重工業などが電気自動車(EV)を販売している。日産のEV「リーフ」は8月末までの累積販売台数が約23万4000台と、世界で最も売れているモデル。米国のEVメーカー、テスラ・モーターズと厳しい販売競争を繰り広げている。
経済産業省によると、リーフのメーカー希望小売価格は約310万~約400万円と割高だが、通常車両との価格差の半分以内の補助金がもらえるほか自動車重量税・取得税が免税になる上、ランニングコストもガソリン車より低いという利点がある。
横浜市在住の63歳の男性は昨年3月、ガソリン車からリーフに買い替えた。「運転中の温室効果ガスの排出がないことに注目した。屋根置きの太陽光パネルからの電気で充電することも多いので、排出はかなり減らせたはずだ」と話す。
近くの駅までの送迎、東京都内にある奥さんの実家までの往復などが主な用途で、ほとんど自宅での充電で済むという。
「性能には満足していて買ってよかったと思うけど、遠出をするには走行距離の短さがちょっと不安だ。1回の充電で走れる距離が300キロくらいになればさらにいい」と話している。