日立製作所グループのITサービス会社の日立ソリューションズ(東京都品川区)が働き方改革の大規模実証実験に乗り出したことが12日、分かった。東京近郊に約20カ所のサテライトオフィスを開設し、本社に出社しなくても同オフィスを使って自宅近辺や出先の事業所などで業務を行える勤務形態を導入した。この成果を検証し、自社で多様な働き方に対応すると同時に、来年度をめどにサテライトオフィス利用の支援事業への参入を目指す。
サテライトオフィスは、専門の運営事業者のサービスや自社の事業所を利用し、東京都や神奈川県などに設置した。まず営業担当者やエンジニア、育児や介護を抱える社員ら約350人の希望者が順次、新たな働き方の取り組みを始めた。約2カ月にわたって実証実験し、課題や成果を検証する。運営ノウハウを蓄積して社内での利用を拡大するとともに事業化を検討する。
事業化については、サテライトオフィスの運営事業者と連携し、高速通信など環境整備の提案や、インターネット上のサーバーやデータベースを利用できるクラウドやセキュリティー対策など、オフィス仕様の高度化に対応したコンサルティングサービスを想定している。