アフリカ市場開拓、外国企業連携でリスク軽減 脆弱な経済、テロ多発 (2/2ページ)

2016.8.26 06:18

豊田通商が仏カルフールと組んでコートジボワールに開業したショッピングモールの店内(豊田通商提供)
豊田通商が仏カルフールと組んでコートジボワールに開業したショッピングモールの店内(豊田通商提供)【拡大】

 三井物産は昨年、ウガンダでオランダ企業と高速モバイル通信事業を開始した。モザンビークではブラジルの資源大手ヴァーレと組んで石炭開発と鉄道輸送事業に参画した。

 三菱商事はトルコの財閥と企業連合を形成してプラント建設の検討に乗り出している。

 こうした日本企業の動きを支援しようと、日本貿易振興機構(ジェトロ)は、仏の貿易・投資促進機関やトルコの経団連に相当する経済団体とアフリカ市場開拓協力で合意した。ジェトロの石毛博行理事長は「現地や第三国とのパートナーと組みリスク軽減することが重要」と話す。

 アフリカは中間層による旺盛な消費意欲や、多数計画されているインフラ整備事業といったビジネスチャンスの一方で、脆弱(ぜいじゃく)な経済基盤、多発するテロといった課題もある。慎重にリスクを見極めながらも、攻勢をかける中国企業に後れをとらないよう難しい経営判断が求められる。(上原すみ子)

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