三菱地所は大手町に、海外の成長企業や国内の先端ベンチャーを誘致することでビジネス支援を行う「グローバルビジネスハブ」を設立した。森ビルは赤坂のアークヒルズに投資家と起業家の交流拠点を開設したほか、虎ノ門ヒルズではコミュニティーづくりの支援を意識した取り組みに力を入れる。
ベンチャーの聖地として君臨していた渋谷も、18年完成の旧東急プラザ跡地の複合ビルを皮切りに、27年までオフィスビルの開業が相次ぐ。
オフィスの供給過剰問題を見据え、有力ベンチャーや中堅会社をめぐる綱引き合戦が加速するのは必至だ。
こうした中、新日鉄興和不動産の奈良部長は「中小規模オフィスのうち築20年以上のビルは8割を占めている。潜在的なマーケットは大きい」と高級タイプの中規模オフィスビル市場の可能性を指摘している。