新日鉄興和不動産、中規模オフィス強化 高級タイプ参戦 都心部で開発 (1/3ページ)

2017年11月完成予定の「BIZCORE神保町」の外観予想図
2017年11月完成予定の「BIZCORE神保町」の外観予想図【拡大】

 新日鉄興和不動産(東京都港区)は、最新の大規模オフィスに匹敵する設備を兼備した中規模オフィスビル事業に参入する。「BIZCORE(ビズコア)」シリーズとして東京の都心部で展開し、第1弾は神保町(同千代田区)で供給。年間2、3棟ペースでの開発を目指す。高級タイプの中規模オフィス市場では野村不動産が「PMO」で先行。サンケイビルも「S-GATE(エスゲート)」の名称で開発に注力している。新日鉄興和不動産の参入で市場競争は激しさを増しそうだ。

 眺望性+防災完備

 同社は都内に、築20年を超えた約30棟の中小オフィスビルを所有している。事業化に当たっては「これらのビルのテナントに対するマーケティングをしっかり行って、プランに反映させた」(奈良敦・ビル事業本部都市再生部長)。

 2017年11月に完成予定の「BIZCORE神保町」は地上9階建てで、延べ床面積は約8900平方メートル。眺望性を重視するため屋上庭園を配置し、一つ一つの企業の城が積み上がる「積層感」をイメージさせるような、外観デザインを創り上げていく。

 また、防災対策の一環として建築基準法で必要とされる強度の1.25倍以上の耐力を確保。天井の耐震化も図った。事業継続計画(BCP)にも配慮。大規模災害の広域停電時には、非常用発電機によって共用部の防災機能維持とテナント専有部への電力供給を行う。危機管理対策も強化し、メインエントランスから各フロアの室内に至るまで、最大5段階のセキュリティーを設けた。

シリーズ第2弾以降のプロジェクトとしては赤坂、築地、渋谷エリアで…