米アップルの4~6月決算によると、米国、中国市場の不振とは対照的に、日本の売上高は前年同期比23%増と好調だった。国内スマホ市場でアイフォーンのシェアは約5割とされるなど根強い人気を持つ。ただ足元では変化の兆しも出ている。
アップル日本法人は国内市場について「新学期が始まる4月はスマホの買い替え需要が牽引(けんいん)したようだ」と説明する。同様にMM総研(東京都港区)の調査によると、国内のスマホ市場規模は「4~6月に前年同期比約1割減少したが、アイフォーンは逆に増えている」(横田英明MM総研取締役)という。ブランド力に加え、3月に発売した小型画面で割安なアイフォーンSEが好調を下支えしたようだ。
ただ、アンドロイド陣営でも競争力の高い機種が相次ぎ登場している。韓国サムスン電子の最新モデル「ギャラクシーS7」は、一眼レフ並みのカメラ性能で「前年比約2倍」(サムスン電子ジャパン)と好調な売れ行きだ。今後発表が予想される「次期アイフォーン」で新たな“革新”を打ち出せなければ、ライバルの台頭を許すことになりそうだ。