新技術の実用性を検証する際には、シールドマシンの掘削状況の再現に腐心した。当初はチップに真上からおもりを落として欠損形状を測定したが、「破壊の形状が実際の現場で起きた形状と違う」(森田泰司先端技術開発室長)ことが分かった。森田氏は「チップは衝撃力(打撃)で破損するのではなく、礫に押しつけられた圧力で破損するのでは」と考えた。そこで、チップに繰り返し荷重をかけて測定する新しい実験手法を考案し、課題を克服した。
大成は、高松市上下水道事業管理者発注の「香西第1雨水幹線工事(1工区)」と、北海道空知総合振興局発注の「望月寒川広域河川改修工事(放水路トンネル)」で新技術を採用しており、さらなる普及を進める方針だ。