--東日本大震災で悪化した財務体質の改善が喫緊の課題だ
「原油安で財務体質が傷むことは想定していなかった。だが、2016年度は原油価格が緩やかに上昇し、在庫評価損による財務の悪化は止まるだろう。ただ、収益力を高めなければ縮小均衡に陥る。選択と集中で成長分野に投資し、収益力と財務体質の改善につなげたい」
--今後の成長分野は
「石油開発は成長分野だ。アブダビ首長国で4つ目の油田開発を進めており、競争力もある。17年上期の生産開始を予定している。また、アブダビでは新たな権益の獲得も検討している。カーリースや風力発電も成長分野で強化していく考えだ」
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【プロフィル】森川桂造
もりかわ・けいぞう 東京外国語大外国語学部。1971年大協石油(現コスモエネルギーホールディングス)。コスモ石油の専務、副社長などを経て2012年6月に同社社長。コスモエネルギーホールディングスの発足に伴い15年10月に社長就任。和歌山県出身。