個人差や体調も影響するので「ジェットコースターと同じで100%酔わないというのはありえない」(吉田氏)のが難しいところ。パネルディスカッションではOculusのゲーム「Bullet Train(バレットトレイン)」のようにプレーヤー視点の移動を最小限に抑えて酔いを防ぐ工夫が紹介された。また開発者がVR酔いに慣れてしまうと、初めて遊ぶ人の感覚が分からなくなってしまう難点も抱えており、テストプレーヤーの人件費が膨らむ可能性もあるそうだ。
「直感的な操作」は存在しない?
サミットでは人気ゲーム「アサシンクリード」などを制作するUbisoftモントリオールのユーザーエクスペリエンス担当ディレクター、デビッド・ライトバウン氏の基調講演も行われた。
ライトバウン氏はクリエーター用ソフトウェアを使いやすくすれば作業時間を短縮できると主張。「デジタル業界でよく言われる『直感的な操作』というものは、本当は存在しない。iPodのホイールとテレビのツマミの操作が似ているように、以前の経験を上手に利用して新しいものに応用させることが重要だ」とゲーム制作ソフトのデザイン性を向上させることがゲーム事業の成功につながると語った。