全日本空輸と日本航空は、海外発の旅客を対象とした燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)を、12月発券分から全路線でゼロにする。燃油価格が基準値を下回ったためで、無料になるのは平成21年9月以来。日本発の旅客分も3~4割程度下がり、約6年ぶりの低水準になる。
現在、両社の燃油サーチャージは海外発の欧米路線で片道86ドル。来月からは往復で約2万円安くなる計算だ。日本発の欧米路線も1万500円から7千円に、ハワイ線やインド線なども6千円から4千円にそれぞれ値下げする。
燃油サーチャージは、シンガポール市場のジェット燃料価格に応じて2カ月ごとに算定し、運賃に上乗せしている。今年4月に日本発は円換算、海外発は米ドルベースで算定する仕組みとしたため、円安の影響により日本発は無料にならなかった。