東証1部上場の電子部品商社、黒田電気の従業員組織は5日、旧村上ファンド関係者が運営する投資会社のC&Iホールディングス(東京)などが村上世彰氏ら4人の社外取締役選任を株主提案していることについて「強く反対する」との声明文を発表した。
C&Iなどは黒田電気に、M&A(企業の合併・買収)の活用や株主還元の強化を要求している。これに対し、従業員組織は「すべての利害関係者の中長期的な価値を損なうリスクが高い」と指摘し、村上氏らが社外取締役に就けば「取引先との信用・信頼関係に重大で深刻な悪影響を与えうる」と懸念した。会社側も選任に反対している。
C&Iや村上氏個人などは、黒田電気の株式約16%を保有。6月には黒田電気に臨時株主総会の開催を請求し、村上氏らの社外取締役選任を株主提案した。黒田電気は今月21日に臨時株主総会を開き採決する。