三菱重工業や川崎重工業など国内の航空機メーカーは23日、米ボーイングの新型旅客機「777X」の開発・製造に関して正式契約したと発表した。昨年、ボーイングと三菱重工、川崎重工、富士重工業、新明和工業、日本飛行機の5社と日本航空機開発協会(JADC)は、主要部品の製造分担で合意覚書を結んでいたが、条件面で折り合いがついたため、正式契約を結んだ。
これまでボーイングと国内の航空機メーカーは50年近くにわたって開発・製造で協力してきた。2014年にボーイングは約6100億円の製品・サービスを日本から調達している。今回の契約締結で、調達規模は今後5年間で、約4兆4000億円に達すると見込まれている。
今回、契約を締結した777Xは、17年に生産を開始し、20年の初号機納入を目指している。今後、さらに受注の拡大が期待されている。国内の航空機メーカーは、胴体や中央翼、圧力隔壁、主脚格納部結合、客室扉、貨物室扉、主脚扉などの主要部品の開発・製造を担当する。