ビール大手5社が10日発表した平成27年上期(1~6月)の発泡酒と第3のビールを含めたビール類の課税出荷数量は前年同期比0・6%減の1億9575万ケース(1ケースは大瓶20本換算)となった。3年連続の前年割れで、平成4年の統計開始以来、上期として過去最低を更新した。
割安な価格で市場をけん引してきた第3のビールが低調で、天候不順により6月の出荷が伸び悩んだことも響いた。
ジャンル別では、ビールが1・1%減、第3のビールが4・5%減となる一方で、発泡酒は12・4%増だった。発泡酒は、プリン体や糖質を含まない商品を各社が投入した効果が出た。 メーカー別のシェアは、アサヒビールが前年同期比0・03ポイント増の38・1%と6年連続で首位を確保した。キリンビールは、主力のビール「一番搾り」が飲食店向けに好調で、0・9ポイント増の34・0%と6年ぶりにシェアを上げた。サントリービールは、0・02ポイント減の15・5%、サッポロビールは0・9ポイント減の11・5%、オリオンビールは横ばいの0・9%だった。