百貨店大手4社が1日発表した3月の既存店売上高(速報)は、いずれも前年同月を2割ほど下回る大幅減となった。前年の消費税増税前の駆け込み需要の反動が大きく、訪日外国人向けが伸びたが、補えなかった。ただ、いずれも2013年3月比ではプラスを確保し、「富裕層を中心に、消費の基調は上向いている」(高島屋)としている。
三越伊勢丹は前年比で16.2%減だった。駆け込み需要が大きかった宝飾・時計などのマイナスが響き、主要店では伊勢丹新宿本店で15.5%減、三越日本橋本店で20.0%減となった。訪日客向けの免税売り上げは、前年同月比で3倍だった。
高島屋も、宝飾品が5割減、リビングが3割減となり、全体では23.8%減。J.フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店は23.0%減、そごう・西武も17.0%減だった。ただ、前々年比では、三越伊勢丹が4.7%増となるなどいずれもプラス。とくに高額な宝飾・時計など富裕層向けが伸びた。