イオンは23日、2015年2月期連結決算の業績予想を下方修正すると発表した。従来480億円の最終利益を見込んでいたが、350億円(前期比23.2%減)と、130億円減額した。最終増益の見込みが一転して、2期連続の減益となる。主力の総合スーパー事業の採算が悪化しているためだ。売上高に相当する営業収益は7兆円の予想を据え置いたが、2000億~2100億円とした営業利益を、1400億円(18.3%減)に引き下げた。
イオンは、昨年4月の消費税率引き上げや円安による物価上昇などを背景に、生活必需品に対する消費者の節約志向が強まっていると分析。イオンリテールと今期から通期で連結対象となったダイエーの総合スーパー事業で、衣料品、食品の販売が計画を下回り、業績悪化につながったと説明している。
衣料品や雑貨を扱う専門店、コンビニエンスストアなどの他の業態に、総合スーパー事業が競争力を発揮できていない現状が浮き彫りになっている。