トヨタ自動車グループの労働組合でつくる全トヨタ労働組合連合会の佐々木龍也会長は16日、岐阜市で記者会見し、平成27年春闘でベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分として月額6千円以上を統一要求する執行部案を発表した。同日からの中央委員会で提案し、17日に正式決定する。
具体的な要求額を掲げるのは月額4千円以上を求めた21年以来6年ぶり。春闘の相場形成に強い影響力を持つ傘下のトヨタ自動車労働組合も今春闘で6千円を要求する方針で、安倍晋三政権が求める賃上げに向け一層機運が高まりそうだ。
年間一時金(ボーナス)は5カ月以上を要求する。非正規労働者についても、「正社員と均衡ある処遇の実現に向けた賃金」を求めている。
佐々木会長は「物価上昇が組合員の生活に大きな影響を与えている。6千円の要求は簡単なものではないが、こだわりを持って取り組みたい」と述べた。