各社が海外展開を強める背景には、日本市場が成熟してきたことがある。特に、国内スマホ利用者の半数に相当する3200万ダウンロードを達成したパズドラは、新規利用者の獲得ペースが鈍化。また、スマホゲームは無料でダウンロードし、ゲームを有利に進められるアイテムを購入することで課金されるのが一般的で、サービスが続くと習熟度が上がり、課金なしで楽しめる利用者が増えるという事情もある。ガンホーの2014年7~9月期の営業利益は、前年同期比で減益となり、成長にブレーキがかかった印象だ。
ゲームの人気持続も大きな課題となる。各社は利用者の裾野の拡大に取り組んでおり、パズドラとモンストは、ゲームセンターのアーケードゲームにも移植。パズドラは携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」向けにも発売した。森下社長は10日の会見で、「パズドラを、広く世界中の人に愛されるゲームにして、長く継続して遊んでもらいたい」と熱っぽく語った。