近畿大学は26日、豊田通商が養殖したクロマグロを「近大マグロ」に認定したと発表した。近畿大の指導で生産した養殖クロマグロが高品質で、直営店の評価も高かったという。統一ロゴでブランド展開する。近畿大以外の施設で養殖されたクロマグロを「近大マグロ」に認定するのは初めて。
クロマグロをめぐっては今年9月の国際会議で幼魚の漁獲枠を15年から過去の実績の半分で合意した。豊田通商の三浦芳樹・食料本部本部長は「事業を通じて食文化を守り天然資源保護に貢献したい」と強調した。
豊田通商と近畿大は2010年から五島市で全長5センチ程度の稚魚を5倍程度の幼魚に育てる中間養殖を開始。今年7月には卵から稚魚に育てる事業にも乗り出すことを決めた。
今後は漁場の選定から近畿大の技術指導で中間養殖から成魚までの育成に本格参入し、卵からの一貫生産事業化を目指す。
近大マグロは20年には現在の約3倍の6000尾、240トンの生産を目指し、17年にも米国やアジアに輸出する計画。