次世代へのメッセージを聞く。「成長段階で、考えを変えてよいと思う。若いうちは、頼まれごとは試されごと。仕事を選ばず没頭すればよい。そうしているうちに、自分なりの価値観、得意分野、好きなことが、身体でわかってくる。その後は、しっかり自分軸をつくり、自分が幸せにしたいお客さまのために仕事をするといい」と答えた。
ジェラール・ショドリーの言葉に、「人生の終わりに残るのは、われわれが集めたものではなく、与えたものだ」というのがある。一生を終えたとき、人生の生産性(OUTPUT÷INPUT)つまり、与えたもの÷集めたものが高いようでありたい。一人一人がそういう気持ちになることで、人類全体の進化がある。
「お客さま志向という言葉に違和感を覚える」と言う寺沢氏。お客さまというように「さま」をつけ、上に奉るより、共に成長していく仲間として向き合いたい。上下関係でなく、尊敬しあう横の関係で、お互いの価値を認め合えたら幸せだ。「共振・共進化」するコンサルタント、寺沢氏の帯域幅は広い。
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【プロフィル】柴田明彦
しばた・あきひこ 1959年、東京生まれ。慶大法卒。83年に電通入社、新聞局出版・コンテンツ開発部長などを歴任。2006年に退社し、(株)A&Y TRUST 0915 社団法人NS人財創造機構を設立。企業・団体の広報・宣伝、販売に関するコンサルティングなどを行う。