■中小のアジア進出へ台湾企業と協業
--中国信託商業銀行が6月に東京スター銀行を買収した狙いは
「中国信託は台湾最大手の民間銀行で台湾に約150の支店を持つ。海外ではアジア各国に進出しているが、日本だけ支店や現地法人がなかった」
--シナジーをどう創出するか
「スター銀の顧客である日本の中小企業が、中国信託の取引先である台湾企業と結びつくと、中国やアジアに進出しやすくなる。スター銀の預金約2兆円を海外で貸し付けることも考えたい」
--日本の中小企業が台湾企業と協業するメリットは
「日本の中小企業の技術力は優れているが、グローバル化が遅れている。一方、台湾企業のグローバル化は進んでいるが、日本企業の技術力を求めている」
--反日デモなどチャイナリスクを懸念する声は多い
「台湾と中国は経済連携協定(EPA)を結んでいるので、日本企業と台湾企業が台湾で合弁会社をつくれば中国に輸出しやすくなる上に、進出した場合のリスクも軽減できる」