【栃木発 元気印】遺骨を墓に納めず、火葬した跡の焼骨を粉末状にして山や海にまく「散骨」をする人が増えている。思い出の場所や雄大な自然に返すことができるのが大きな魅力だが、バルーン工房(宇都宮市)では、「宇宙葬」という他にはないロマンあふれる散骨を提案している。
宇宙葬というと、海外では、ロケットなどを使って数グラムの遺灰を宇宙へ運ぶ方法が取られているが、多額の費用がかかり、誰でもできる現実的な方法とはいえない。だが、同社の提案する「宇宙葬」は、大型バルーンを使うことで、基本費用18万8000円から実現が可能になった。
好きな場所から遺骨を宇宙へと送ることができ、ロケット式と違い重量にも余裕があることから、数キロの遺骨をすべてバルーンに載せることも可能だ。
同社はもともと結婚式場やイベント会場にバルーンアートを設置する業務を手がけてきた。小野寺義博社長は「バルーンに携わって40年以上になる」という。そのノウハウを生かした新事業として、2009年から取り組んでいる。