セブン&アイ・ホールディングスが2日発表した平成26年8月中間連結決算は増収増益を確保し、本業のもうけを示す営業利益と最終利益が、いずれも中間決算として、2期連続で過去最高を更新した。4月の消費税率引き上げの影響もあり苦戦したが、プライベートブランド(自主企画、PB)が好調なコンビエンスストア「セブン-イレブン」が業績を牽引した。
売り上げを示す営業収益は、前年同期比7.0%増の3兆44億円。営業利益は1.6%増の1672億円、最終利益は0.7%増の839億円だった。最終益は、前年中間期を6億円上回り、営業利益とともに2年連続で最高益を更新した。
コンビニ事業の営業利益は6.3%増の1368億円だった。セブン-イレブンの大量出店や、消費増税後、消費者が買い物の頻度を減らして、品質の高い商品を好む傾向を受けて、PB「セブンプレミアム」をリニューアルしたことなどが奏功した。8月の既存店売上高は、25カ月連続で前年同月を上回った。
一方で、大型店は苦戦した。消費増税前の駆け込み需要からの反動減や、夏場の天候不順で客足が遠のいた影響で、イトーヨーカ堂などのスーパーストア事業の営業利益は22.2%減の91億円と、100億円を割った。百貨店事業は9千万円の営業赤字だったが、前年同期の5億5千万円からは削減した。
決算発表した村田紀敏社長は、課題のスーパーについて、「本部中心の運営体制を、より地域や各店舗の特性を反映できるものへと変えていく」と述べた。