セブン銀行は、来年末までに全国約2万台のATM(現金自動預払機)全てを、海外発行のICチップ内蔵型キャッシュカード・クレジットカードに対応させる方針を固めた。すでに海外発行の磁気式カードには対応済みだが、数億円をかけてシステムを変更。より安全性が高く、カード情報を不正に読み取るスキミングの被害防止に役立つIC内蔵型に対応できるようにし、訪日外国人客らが安心して日本円を引き出せる環境を整える。
政府は、2020年の東京五輪に向けて外国人観光客の利便性を高めるため、海外発行カードをそのまま利用できるATMの普及を国内金融機関に要請。これを受けて、3大銀行グループなどが設置準備に着手している。
セブン銀は、07年にいち早くATMの海外発行カード対応を開始。訪日外国人客の増加とともに利用件数は伸び、13年度は前年度比約1割増の240万7000件となった。