3D印刷“個人メーカー”続々 家電も視野、数年内に量産化 (1/5ページ)

2014.7.21 08:00

主な3Dプリントサービス

主な3Dプリントサービス【拡大】

 3D(3次元)プリンターを活用した“個人メーカー”が続々誕生している。これに伴いインターネット経由で受け取った3Dデータを基に製品を出力し、サイト上で販売するサービスが相次ぎ出現。利用者が1万人近くに達するサービスも出てきた。今はアクセサリーや雑貨が中心だが、数年内には多様な素材の精巧な製品を数百万個単位で量産可能となり、家電の“印刷”なども視野に入る。拳銃が造れるなど課題を抱えながらも「モノ作り革命」の潮流は加速度を増してきた。

 1万人近く登録

 「短期間で製品化でき、地産地消で配送コストも削減できる。在庫もなく、リスクは極めて低い。製造業がIT(情報技術)サービス業と変わらなくなる」

 3Dプリントサービス「rinkak(リンカク)」を運営するカブク(東京都渋谷区)の稲田雅彦最高経営責任者(CEO)はこう指摘。その上で、今後はモノ作りがソフトウエアを作る感覚に近づき、参入が難しかった製造業に個人やベンチャーの進出が急増すると予想した。

 リンカクは3Dの設計データをネット経由で受け付けると、瞬時に製作可能か判断するとともに原価計算し、利益を乗せた価格を設定。注文を受ければ、国内に数カ所ある提携3Dプリンター工場のうち、購入者に最も近い工場で製品を出力し、配送まで手配する。

「DIYを含めた日本のクリエイター層300万人に広げたい」

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