経団連は14日、女性の役員・管理職登用に関する目標を定めた会員企業の自主行動計画を公表した。
それによると、トヨタ自動車など27社が数値目標を盛り込み、このうち、2020年に女性管理職比率30%達成を促す安倍晋三政権の目標を受け、資生堂、セブン&アイ・ホールディングス、損害保険ジャパンの3社が30%の目標を掲げた。
ホームページ上で計画を公表したのは会長・副会長会社など47社。経団連は「定性・定量は問わない」としたが、27社が自主的に数値目標を掲げた。
経団連審議員会副議長で、女性の活躍推進委員会共同委員長の前田新造・資生堂相談役は「各社事情が違うので数値は単純比較すべきではない。経営者にとっては、決して義務的でなく、重要な経営戦略の一環で主体的に取り組むものだ」と強調した。
具体策として、セブン&アイは、育児中の女性社員のランチミーティングや男性の育児参加のためのコミュニティー活動を展開するほか、女性管理職向けの啓発活動などを進める。
14年4月時点の女性リーダー比率がすでに26.8%という資生堂は、男女を問わず人材育成を強化して生産性の向上につながる働き方の見直しを進め、「能力ある女性リーダーの任用を目指す」とした。
経団連は15日の幹事会で自主行動計画策定と掲載を要請する一方、約1300社の全会員に対し、文書で協力を要請し、12月の公開を目指す。