米国防総省が定める耐久試験を突破し、マイナス21度の極寒でも水中でも壊れない頑丈なスマートフォン(高機能携帯電話)が日本で一般向けに発売されることになった。米国で好評だった京セラの製品で、屋外スポーツや建設工事現場など過酷な環境でもスマホを使いたいという需要を見込む。韓国サムスン電子、米アップルなどの人気端末が世界市場を席巻する中、マニアックともいえる独自性能を武器に特定の市場に攻め込む京セラの戦略は当たるのか-。
米国防総省基準
この製品は「TORQUE(トルク)G01」で、同省が定めた物資調達基準「MIL-STD-810G」に準拠。30分間水に浸したり24時間塩水を噴霧しても壊れないほか、マイナス21度~50度の環境でも3時間連続して利用できる。雨が降る中や潮風が吹く真夏の浜辺、工事現場、雪山などでの使用を想定する。
耐衝撃性能も高く、人の胸の高さに相当する1.22メートルから落下させても壊れない。画面を振動させて音声を伝える独自機能「スマートソニックレシーバー」を搭載し、耳を覆うように画面を当てると周囲の音が遮蔽され、工事現場やコンサート会場、雑踏の中でも聞き取れる性能だ。
カシオ腕時計「G-SHOCK(ジーショック)シリーズ」と無線接続しメール着信などを腕時計側に知らせる機能も備えた。