KDDIは30日、2015年3月期の連結最終利益が前期比31.7%増の4240億円と、2年連続で過去最高を更新する見通しだと発表した。1人で複数の端末を持つ「マルチデバイス化」を進めるほか、「通信料だけでなく、付加価値サービスによる収入を伸ばす」(田中孝司社長)計画だ。
ただ、携帯電話の新規契約から解約を引いた純増数は前期の281万件から、今期は265万に落ちると予想。田中社長は「市場全体の成長スピードが落ちている」と指摘した。
一方、14年3月期は、売上高が前期比18.3%増の4兆3336億円。本業のもうけを示す営業利益は29.4%増の6632億円で、会社設立以来13年連続で過去最高を更新した。最終利益は33.4%増の3220億円だった。
スマートフォン(高機能携帯電話)と固定回線のセット割引による契約が好調で、他社からの顧客の流入が続いている。